オランダに住んでいる人(30歳・♀)が送る限りなく異世界オランダ日記。
【私だけでしょうか】
オランダの住宅街にて、カードをかざして開けるタイプのゴミ捨て場に「これほんとにカードいる?」と疑問を抱いている。
スペックケーキ。
オランダの喫茶店では良く見かけるケーキだ。
スペックとはベーコンの意味だが、この場合はベーコン味ではない。
ベーコンの様に何層も重なっているものをスペックケーキと呼んでいる。
早い話がミルフィーユだ。
層がスポンジなので、ミルフィーユよりは食べやすいので安心して頂きたい。
先日、友人の母(お菓子作りが大好き)に「スペックケーキ作ったから、持って帰らない?」と聞かれた。
私は甘いもの(と辛いものと塩辛いもの)には目がない。
「いるに決まっているじゃないか」とありがたくケーキをお持ち帰りした。
ところで私はある種病気なのでは、と思わざるを得ない癖がある。
和食の場合。
小皿に盛られた料理は、一個一個食べ切って行かないと気が済まない。
例えそれが「後でまた食べたい」と思った好みのカボチャの煮付けでもだ。
食べることにおいて「終わる」「一個一個消化する」ということに重きを置いているのだ。
つまり食べかけが目に見える範囲にあることが、許せないのだ。
定食の場合。
小皿のサラダから手を付ける。
次はお味噌汁だ。
食べ順ダイエットなどと言われているが、どうだっていいのだ。
小さいものから撃退していかないと、大皿であるトンカツを食べ切ったあと、胃にサラダの入るスペースがないに決まっているからだ。
このスペックケーキは”食べかけ嫌い”において食べることが難しい。
本来は層になっている部分をぶったぎって食べるのが美味しいのだろう。
しかし、剥がして食べたくなるのだ。
もうどうしても剥がして食べたい。
友人の母が作ってくれたケーキは5層に分かれており、ラズベリー、バニラ、イチゴ、チョコ、ブラウニーとそれぞれ味が分かれていた。
縦にぶったぎって食べるのが美味しいに決まっている。
決まっているのに私は、層ごとに食べたいのだ。
幸運なことに持ち帰りに成功したので、誰も見ていないリビングでくっついている層を剥がして部分ごとに食べることに成功した。
いつか克服したい謎の癖である。