オランダワーキングホリデー情報局

オランダでのワーキングホリデー(2021-2022)の情報基地。毎年200人行っているはずなのに全員地球からログアウトしたのか、情報が少ないので立ち上げました。

【イタリアってそうなのか!】

オランダに住んでいる人(30歳・♀)が送る限りなく異世界オランダ日記。

 

 

 

【意味分かんないもっかい言って?】

 

 

 

オランダのほとんどオランダと呼べない南端のホステルにて、住み込みで働いている。

 

今週、新しい動きがあった。

 

コロンビア出身の法律を勉強していたCちゃんが去り、三日以内に22歳のイタリア人が入ってきた。

 

ホステルで働く人は、「部屋を見つけるまでの間」「人生をかけた旅行中」「ワーキングホリデー」と様々な理由を持ってくるが、彼の理由は新しかった。

 

「友達に呼ばれたから」

 

デリヘルなん?嬢なん?

 

ベストフレンドがこの街の大学に通い始めて、大層気に入ったので彼にも薦めたらしい。

 

イタリア人の彼は英語を勉強中だ。

 

驚くことに、日本人の私より単語がおぼつかない。

 

初日のことだった。

 

「ベッドを作ったらバスタオルを上に置くねん」

 

「バス..」

 

「バスタオル。」

 

「何それ」

 

まじか!

 

私はにっこり業務用スマイルを浮かべながら、四角い形を指でかたどった。

 

「バスタオルね!分かった。」

 

何語も最終的にはジェスチャーだ。

 

ちなみにこれをホテルのフロントでやると"パスポート"の意味になる。

 

「じゃあ、イタリア語ではバスタオルをなんて言うの?」

 

「▽X◎bw○」

 

2秒で忘れたのでここに書くことはできないが、長かったことだけは記しておこう。

 

そんな彼を囲んでオーナーとランチを一緒に食べた日のことだ。

 

オーナー「最初にね、このホステルを作る時。妻がイタリア人だけは従業員に入れるなって言ったんだ」

 

私「え?」

 

オーナー「イタリア人は英語がいまいちだし、仲間内でイタリア語で喋り出したら止まんないからさ」

 

私はそれをイタリア人の前で話すオーナーの神経のなさに驚いたが、すぐさま彼は言葉を足した。

 

「でも実際に雇ってみたら、そんなことはない。みんな一緒だよね!だからホステルにようこそ!」

 

私は出来る限り大きな声で「ようこそ!」だけ合わせておいた。

 

イタリアの彼はポカンとした表情で見ていた。

 

オーナーの英語は時々オランダ語快速特急だ。

 

彼との初日のシフトを終え部屋に戻ると、イタリア人は友達に電話をかけていたようだ。

 

声がでかい。

 

6人の共同部屋にいると思えないほどでかい。

 

私と目が合うと「Chao!」と挨拶してくれた。

 

楽しいイタリア人との日々が始まった合図だった。