オランダに住んでいる人(30歳・♀)が送る限りなく異世界オランダ日記。
【ゲーという表現には差がない】
オランダのアムステルダムとロッテルダムの間で仕事探しと部屋探しに奔走している。
先日、内見に行った部屋にはコロンビア出身の女の子がいた。
実際に私が住むとなるとその子の部屋が空くのでもう会えないのだが、
私が人生で二度目に出会ったコロンビアガールだ。
一人目であるホステルをドラッグでクビになってしまったコロンビアガールと同じく、ノリのいいパーティ好きそうな子だった。
私は訪れる部屋を探すのにずいぶん苦労してしまった。
家番号5と聞いていたのに、5には窓際に猫がいたのだ。
物件の情報に猫はいなかったので、ここではない。
周辺をうろうろしていると、「ここよ!」と家から勢いよくその子が飛び出してきたのだ。
猫のいる部屋から。
頭がクエスチョンマークでいっぱいになったものの、
「はじめまして〜」と口にした。
キッチンの窓際に寝ている猫を見た。
うん、いる。
置物ではない。
部屋やバスルームを紹介してもらい、最後にキッチンに向かった。
私は猫のことしか考えていなかった。
5秒前に見たバスルームのシャワーの形は忘れたが、猫の顔は覚えている。
するとそのタイミングで他のルームメイトもやってきた。
多分私の顔を見たかったのだろう。
「はじめまして!」
髪型がレオンのマチルダに似たかわいらしいドイツガールだった。
「家で働いてるから基本家にいるかも〜」
ふむ、そこは全然問題ない。
「こちらのルームメイトは?」
猫を指差して質問した。
「アモレよ!」
「アモレって愛って意味だったっけ?」
「そうそう。生後10ヶ月」
かわいい。
撫でたコロンビアガールの手をガジガジ噛んでいるけれど、かわいい。
早い目にその癖を治さないと大変なことになりそうだけど、かわいい。
ロシアンブルーと何かのミックス(短毛種)だと思われる。
その内見で最後に「他に部屋は見た?」と聞かれた。
私は昨夜の内見を再現した。
「ドイツ人の男が机に座ってノートを広げて、"収入源は?"
"なんでオランダに来たの?"
ってインタビュー形式だったよ」
コロンビアガール「ぎゃああああ!最悪なにそれ」
ドイツガール「ドイツ人の悪いところが凝縮されている・・・恥ずかしい。」
私は昨夜が初めてのルームシェア物件の内見だったので、そんなものだと思っていたが違ったようだ。
コロンビアガール「私がそれやられたら、"あ、ごめーん間違えたバイバーイ"って逃げるわ!」
なるほど、逃げればよかったのか。
次回から参考にさせていただこう。
コロンビアガール「うちはそんなことしないから安心して」
ドイツガール「目の前でメモ取るとかほんとなんなん(頭を抱える)」
キッチンで立ち話しているカジュアルな内見だった。
対照的な内見を経験して非常にいい二日間だった。
何しろ、猫に会えた。
また猫の話を書いてしまった。