オランダワーキングホリデー情報局

オランダでのワーキングホリデー(2021-2022)の情報基地。毎年200人行っているはずなのに全員地球からログアウトしたのか、情報が少ないので立ち上げました。最近はオランダの病院で働くブログ。

【初任給で何を彫る?】

オランダに住んでいる人(30歳・♀)が送る限りなく異世界オランダ日記。

 

 

 

【安くはない記念品】

 

 

私の働くホステルの夜勤のフランス人が先日誕生日を迎えた。

 

32歳。

 

本人曰く「若くはないから祝わないでほしい」と事前に聞いていたのだが、当日はちゃっかりワインをもらっていた(私とインド人ルームメイトがあげた)

 

構って欲しいタイプの「祝わないで」と本気で拒否している「祝わないで」のうち、後者だと思ったのだが、私もまだまだ修行が足りない。

 

彼は両腕にタトゥーが二個ずつ入っている。

 

その日の夜は、ホステルで働くメンバーやお客さん8名と地下のバーで飲み交わした。

 

その際、彼のタトゥーの話になった。

 

これは「他人を思いやろうって言う意味で、こっちは友達が彫師になったから記念に彫ってもらったの。デザインがいまいちで気に入ってないけどね。」

 

これにオーナー夫婦の妻(オランダ人)が答えた。

 

「そんなことないよ!私もタトゥー入れるか迷ってるんだよね〜」

 

迷っていると言いながら彼女は入れるつもりのタトゥーのデザインを見せてくれた。

 

「旦那との思い出の人形なの!」

 

これにナイジェリア人が答えた。

 

「もうあとは日にちを決めるだけじゃん!」

 

ところでナイジェリアの彼は、タトゥーを入れない主義だそうだ。

 

ピアスも開いていないので、その点では私と同じということになる。

 

「りんちゃんもタトゥーないでしょ!?」

 

「ないね。だって入れたら最後、温泉とかビーチに行けなくなっちゃうよ。私温泉好きだからさ」

 

「ほらね!日本ではタトゥーが入ってる人はヤクザだから入れてくれないんだよね?」

 

このナイジェリア人、めちゃくちゃ詳しいな、と思いながら事実そうなので首を縦に振る。

 

「タトゥーっていくらくらいするの?」

 

私は疑問を口にした。

 

コロンビア人のCちゃんが答えてくれた。

 

「安くはないけど場所によって全然違う。私は初任給で彫ったよ!」

 

なんと、初任給でタトゥー。

 

日本であれば親が泣く。

 

もしくは親に一生隠して生きなければいけなくなりそうだが、明るいCちゃんのことだから「見て!」と家族に自慢したに違いない。

 

それから話題は彫りたいデザインについてになった。

 

私は会話を上の空で聞いていた。

 

死ぬまで体に背負えるデザインや言葉ってなんだろう。

 

その時の状況を表すことならできるが(ライオンが好き!など)

 

生涯をかけて体と共に生きる言葉ってあるだろうか。

 

一生大事に想える言葉ってあるだろうか。

 

一生好きなデザインって、あるだろうか。

 

見つかったら、心だけでなくこっそり体に忍ばせることもいいかもしれない。