オランダに住んでいる人(30歳・♀)が送る限りなく異世界オランダ日記。
【これはカプチーノですか?】
オランダに住んでいるのか曖昧になってきたが、ひとまずホステルで働いている。
ホステルは地下にバーがあり、従業員ならいつでも無料でコーヒーが飲める。
オーナーは気前がいいので、辞めてもうちに来ればコーヒーは未来永劫無料だと言っていたらしい。
伝聞なので本当かどうか分からない。
さて、休憩中にレセプションのオランダ人がカプチーノを作っていた時のことだ。
イタリア人「何それ?」
オランダ人「カプチーノだけど」
イタリア人「カプチーノはそんなにミルクがふわふわしてないよ」
オランダ人「うるさい」
彼女の作ったカプチーノは、日本でいうところの猫がコーヒーに乗っかっているデザインだった。
つまり、泡が山盛りだった。
猫カプチーノは日本では市民権を得ているが、イタリアでは違うようだ。
これをきっかけにイタリア人はオランダ人を小馬鹿に、いや親しみを持って接するようになった。
上記の話を、夕飯を食べながら本人達からバーで聞いていた時のことである。
オランダ人「でも私、このホステルで一番美味しいカプチーノを作る自信がある!」
そう言った彼女の横には、このホステルで七月から働いている1番の先輩(インド人)がいたのだった。
彼は他のレストランでも働いているので、コーヒーの腕はピカイチだ。
インド人「じゃあ勝負しよう」
運が悪い。
10分くらい待っていると、泡を注文したっけと思わせるカプチーノと、表面にハートの描かれたカプチーノが出てきた。
イタリア人「君のカプチーノはこれ(山の画像)」
オランダ人「は!?」
私「思ったよりかなり泡がある」
スペイン人「富士山みたいだね」
全員「「「インド人の勝利ー!!」」」
驚くオランダ人に、後で猫カプチーノの写真を見せるとこう言っていた。
「かわいい!これじゃん!私がやりたかったの!」
そうなの?