オランダに住んでいる人(30歳・♀)が送る限りなく異世界オランダ日記。
【世界猫歩きは俺たちに刺さる】
昨夜、私が住み込みで働くホステルのロビーに犬がいた。
はて、ペット持ち込み禁止だったはずだが?
大きめのブルドックの出現に戸惑った。
私の前を歩く同僚のインド人P氏も「かわいい子だね」とは言いながら同じ気持ちだったらしい。
P「ロビーに犬いたよね?」
同僚のフランス人「いた。」
P「誰のか知ってる?」
フランス人「知らない」
私「知らないの!?」
彼は確か今、時間帯責任者のはずだ。
そういえば、先程ロビーでくつろぐオーナーを見た、オーナーが許可しているのなら問題ないだろう。
しかし犬嫌いの人からすると、リードなしでロビーをうろうろする犬は、野犬と変わりないだろう。
先日の昼食の時、私がニヤニヤしながら携帯を見つめていると、レセプションスタッフに声をかけられたことがある。
「ちょっとー、何見て笑ってんの?」
私は、日本にいるペットの猫だと告げた。
「猫かぁ。私は犬の方が好きだな」
黙って聞いていたスペイン人のAちゃんも同意した。
「私も犬好き!かわいいよね〜」
猫好きが大手を振って歩く日本。
ここでは逆転の現象が発生している。
決して「家では猫の肉球を怒られない程度にプニプニしたり、腹に鼻を埋めて匂いを嗅いでいた」などと告白してはいけない。
きっと今度から昼食時に無視される。
私「駐車場に来る野良猫知ってる?あの子もかわいいよね!」
レセプションスタッフは顔を曇らせた。
「あの猫はエサを漁りに来るからね」
めちゃくちゃかわいいではないか。
ちゅーるをあげたい。
ちゅーるはこっちのスーパーになかったから、高級缶詰でもいい。とにかく、カリカリじゃなくてウェットフードをあげたい。
それから話は変わり、日本なら鉄板の盛り上がりを見せる猫トークは終わりを迎えた。
世界猫歩きはどうやら、ここではメインカルチャーではないらしい。