オランダに住んでいる人(31歳・♀)が送る限りなく異世界オランダ日記。
【失敗した】
オランダの住宅街にて、プレゼントでもらった抹茶の缶に作り方が書いていないので、日々失敗作を作ることに成功している。
先日、アニメ好きの同居人に「エヴァは好きか?」と尋ねた。
私は2010年代に入ってからTVシリーズを完走した新参者だ。
逆にいうと熱量もまだ見たてに近く、高いのだ。
「暗いから好きじゃない」
ほう。
アニメ好きは≒エヴァ好きと考えていたので、驚いた。
何故なら私の周りの強度のアニメ好きはカヲルくん推しだし、アスカ一筋の友人も知っている。
かくいう私は周りにひたすら迷惑をかけるシンジくんに共感を覚えている。
そういえば、私にも”あの作品随分暗いけど人気だよな”と感じた作品がある。
”天空の城ラピュタ”だ。
ラピュタは雰囲気が暗く、ストーリーも壮大過ぎていまいち好きになれない。
そしてさまざまなトラウマがそうであるように、決定打は作品に直接関係ない。
ラピュタの主題歌を、私の中学の担任の先生はあろうことか合唱コンクールの自由曲に選んだ。
自由曲とは生徒が多数決で決めるものではなく、私のクラスでは”先生が自由に選んだ曲”という意味だった。
独裁政権にもほどがある。
私は年に一度の合唱コンクール、来る日も来る日もあまり好きでない暗い作品の暗い曲を練習した。
男性パートのハモリは美しいと思うが、練習で何度も聞く度にますます嫌いになっていった。
私のクラスは特別運動音痴が集められたクラスで、体育祭より後に開催される合唱コンクールくらいしか活躍の場がなかったのだ、そりゃクラスメイトの気合いも入る。
結果、練習しまくった暗い曲で学年一位を取ることができた。
1/3だが、1位なものは1位だ。
私はエヴァの暗さとラピュタの暗さ、何が違うのだろうと考えた。
行間だ。
私は行間多めで、あとは想像にお任せされる作品が好きなのだ。
場面場面を切って貼るを繰り返す編集が、いいとこどりのようで好きなのだ。