オランダワーキングホリデー情報局

オランダでのワーキングホリデー(2021-2022)の情報基地。毎年200人行っているはずなのに全員地球からログアウトしたのか、情報が少ないので立ち上げました。最近はオランダの病院で働くブログ。

【トンズラパラダイス】

オランダに住んでいる人(30歳・♀)が送る限りなく異世界オランダ日記。

 

【愛想がいいのは情が厚いとは違う】

 

 

オランダの聞いたこともないような街のホステルにて、住み込みで働いている。

 

私が2か月前このホステルに来た時は、6人いる住み込みメンバーのうち、一番新米のひよっこだった。

 

しかし今や2番目に古株だ。

 

たった2か月で古株。なんだか他の単語を使った方がいい気がするが実際にそうなのだ。

 

このホステルに滞在する規約は「最短2か月」だ。

 

どういうことかというと、ほとんどの人が根を上げて2か月以内で辞めていく。

 

「思ったよりシフトがしんどい」「共同部屋がつらい」「プライベートな空間がない」

 

去る者を追わない性格なので、辞めていく人に理由を聞いたことはないが、大体がこれらに当てはまるだろう。

 

本日、入って2週間ほどのポルトガル人が辞めることになった。

 

辞めると決めたその日に彼は荷造りを済ませ、さっさと次の住み込み宿に引っ越して行った。

 

同じ市内なので、来週までは働く予定だそうだ。

 

しかし、本当に来週までいるのか定かではない。

 

以前にも「11月までいる!」と高らかに宣言して9月で去った仲間がいたからだ。

 

ポルトガルの彼は、よくバーのシフトに入っているお喋り好きな18歳だ。

 

大体ホステル内で会うと「どこか行くの?」「あ、買い物だったら俺もさっき行ってきたよ」「見てみてこれ」など、5分は立ち話をする。

 

「このレインコート、古着屋で買ったんだ!いくらだと思う?」に高く見積もって

 

「6ユーロ!」と爆安アジア価格を答えてしまったのはいい思い出だ。

 

12ユーロだった。

 

私は感じることがあった。

 

それは早く辞める人ほど立つ鳥跡を濁さず、と言った具合で辞めていく。

 

誰かに挨拶し忘れていないか?と思うくらい一瞬でいなくなる。

 

愛想がいいのに、不思議だ。

 

自分の居心地の良い場所を見つけられなかった、ならばバッサリ切り捨てる。そういう態度に感じられる。

 

日本ならば、多少居心地が悪かったとしても送別会やら餞別の品やらを贈るが、オランダではそれが発生しない。

 

あまりにも短期間かつ、多様な国籍が混じっているからなのだろう。

 

「今日行くわ、もう一生会えないと思うけどバイバイ」

 

なんてあっさりした別れなのだろう。

 

少し寂しく思ったが、あまりにも別れが多いので慣れてきた。

 

ここはホステルだ。

 

働く仲間もお客様と同じなのかもしれない。

 

お客様もメンバーも一瞬一瞬を大事に。

 

機嫌悪かった?

 

それが誰かと会う最後の機会だったかもしれない。

 

人の流れを堰き止める事はできないが、丁寧に接する事は可能だから、私はここにいる。