オランダワーキングホリデー情報局

オランダでのワーキングホリデー(2021-2022)の情報基地。毎年200人行っているはずなのに全員地球からログアウトしたのか、情報が少ないので立ち上げました。

【ささやかなセクハラ】

オランダに住んでいる人(30歳・♀)が送る限りなく異世界オランダ日記。

 

 

 

【22歳が境目】

 

オランダの南に位置する田舎か都会かわからない街で、住み込みでホステルにて働いている。

 

先週、新たな住み込みメンバーとしてイタリア人が加わったのだが、彼は22歳だ。

 

最初に年を聞いた時「ね?若いでしょ?」と付け加えていたので、全くその通りだよと返事をした。

 

すると彼は思わぬ情報をくれた。

 

「イタリアでは22歳を基準に若いか老いてるかを分けるんだよね。イタリアでは僕は若くないの。」

 

だから彼は"老いる"前に海外で働いてみたくて、ここに来たという。

 

それを30歳独身の前でするのはいかがなものかと思ったが、きっと一回だけ言った私の年を忘れているので気にしないことにした。

 

毎日大学生のお客様から「何学科?」と聞かれるので架空の学科を考えているところだ。

 

さて、イタリアでの話を聞いて、日本ではどうだろうと考えた。

 

私の印象は30歳だ。

 

これは私の友人がかつて言っていた「30歳までは貰う側。30歳以降は誰かに何かを贈る側になりたい」という言葉が影響している。

 

日々生きていて、なんでこんなに優しくしてくれるのだろう?私は何もしていないぞ?恩恵に授かってばかりだな。と感じることが多い。

 

だからこそ30歳からは、あげすぎくらいが丁度いいという大らかな心を持ちたい。

 

分かっている、急に変わるのは難しいからちょっとずつだ。

 

というわけで飲みの席でイタリア人は「22歳で立派な大人ってちょっと早くないか?」とオランダ人から集中砲火を浴びていた。

 

「じゃあ18歳と19歳の差は何?」「セックスしたことあるかないか?」

 

だんだん質問が怪しくなってきた。オーナー、それはセクハラだ。

 

イタリア人は一刀両断した。

 

「自分のお金で生きれること!」

 

ううむ。

 

22歳、東京で立派な番組制作会社に入れてもらったはいいものの、お金の使い方がよく分からなかった私には刺さる言葉だった。

 

あの頃は支出と収入のバランスがよく分からなかった。

 

やたらに服を持っていた。やたらに高いランチを食べていた。

 

憧れた東京での生活、地に足がついていなかった。

 

彼が若干22歳で海外に来れたのは、自分のお金を管理する自信がついたからなのだろう。

 

私は30歳までかかってしまったし、今も支出が多めで怪しい。

 

彼のひょろ長い背中が少し逞しく見えた。