オランダワーキングホリデー情報局

オランダでのワーキングホリデー(2021-2022)の情報基地。毎年200人行っているはずなのに全員地球からログアウトしたのか、情報が少ないので立ち上げました。最近はオランダの病院で働くブログ。

【オブラートに包みますか?はい、いいえ】

オランダに住んでいる人(30歳・♀)が送る限りなく異世界オランダ日記。

 

 

【味の感想大会】

 

オランダの大都会ユトレヒトにて働くつもりだったが、違う街のホステルにて住み込みで働いている。

 

私は現在ドミトリーで6人と相部屋だ。

 

先日、その6名のルームメイトと食卓を囲む機会があった。

 

メンバーはこの1週間でかなり入れ替わった。

 

滞在が長い順から言うと日本(もうすぐ3ヶ月)、イタリア、アイルランド、フランス、アメリカ、スペイン。そして夜勤のポルトガル人だ。

 

アメリカとスペインは、滞在してまだ2日しか経っていない。

 

その2日で、アメリカ人がキッチンに立っている回数を私は3回は目撃した。

 

オランダは外食するとかなり高くつくが、スーパーに行くと野菜や果物は大ボリューム(一人暮らしにはそんなにいらないとも言う)の割に格安だ。

 

旅好きな彼はそこら辺を心得ているのか、初日から夕飯を自炊していた。

 

私は初日から「ダンキンドーナツどこかな?」と考えていたので鼻から人間性が違うのである。

 

そんな彼の特技を見て、アイルランド少女(19)はこう誘った。

 

「一緒に夕飯を作ろうよ!」

 

というわけでその日シフトのなかったポルトガルアイルランド、そしてバーのシフトがあったのに夕飯を作る羽目になったアメリカ人の3人で作ってくれたと言うわけだ。

 

実際にはアイルランド少女が米を炊き、鶏肉の炒め物を作り、ポルトガル人は横で「何このでっかいパプリカ?」と横槍を入れていただけだったが。

 

そういう私はオンラインレッスンがあったので、”トルティーヤの袋を開けて皿に並べる”しかしていない。小学生か。

 

しかし、鳴り止まないキッチンタイマーを止めた時はアイルランド少女に「明らかにポルトガル人より活躍してる」とお褒めの言葉を授かった。

 

アメリカ人はバーのシフト中だったので忙しかったにもかかわらず、さくっと10分でギリシャ風サラダを作ってくれた。

 

何がギリシャなのか聞き損ねてしまったが、等分にカットされたキュウリは手慣れた感じがして、美しかった。

 

「「「「いただきます」」」」

 

と挨拶して食べ始めたのは私だけだったが、皆の箸が動き出した。箸ももちろん、ものの例えだ。

 

イタリア人「この炒め物、マヨネーズかけた方が美味しい」

 

アイルランド少女「そういうこと言うやつ料理した人のことほんっとに考えてない」

 

彼女の言葉を無視して、颯爽と冷蔵庫に向かうイタリア人。

 

スペイン人「このサラダめっちゃスパイスの味がする。辛い。誰が作ったの?」

 

のびのびのグレーのパーカーを着たスペイン人が口にした。

 

少し顔を曇らせたアメリカ人を安心させるべく、私は「食べてないから食べてみるわ」と取り皿に盛った。

 

日本人「・・・普通じゃない?」

 

アイルランド少女「普通ってことはそんなに美味しくないってことだな」

 

アメリカ人「普通かよ〜!」

 

褒め言葉だったのに、完全に失敗してしまった。

 

フランス人「具、入れすぎた」

 

彼女のトルティーヤは、巻ききれずにガレットになっていた。

 

一人だけナイフとフォークでトルティーヤを巻こうとしていた。

 

ポルトガル人「すんごい綺麗に見えるんだけど」

 

同意見だった。だからフランスはずるい。知らんけど。

 

そういう私は、トルティーヤを一切使わず米だけで食べていた。

 

米があるなら、小麦粉はいらない。

 

触れられはしなかったが、奇異の目で見られていたことだろう。

 

食事ひとつとっても、性格と国民性が出た気がする楽しい夕飯だった。

 

さて、今夜はイタリア人がパスタを作ってくれるらしい。

 

彼はパスタに限らず食へのこだわりがすごいので(人の作った料理にマヨネーズを追加する諸々)期待したいところだ。