オランダワーキングホリデー情報局

オランダでのワーキングホリデー(2021-2022)の情報基地。毎年200人行っているはずなのに全員地球からログアウトしたのか、情報が少ないので立ち上げました。

【パスタにまつわるエトセトラ】

オランダに住んでいる人(30歳・♀)が送る限りなく異世界オランダ日記。

 

 

【ゲラなので】

 

オランダの都市部にて、面接の結果を待ちながら、もしかしてまた採用不採用通知来ない感じ?と恐怖し出している。

 

先日、友人と夕飯を共にした。

 

シェアハウスに住んではいるが、生活リズムがバラバラなので共に夕飯を取ることはあまりない。

 

なので、シェアハウスの友人より、遠くの家の友人宅で飯をかっくらう機会の方が圧倒的に多い。

 

今回のメニューはパスタだった。

 

オランダらしくサテをソースにして、トッピングはフライドオニオンだった。

 

オランダというか元オランダ、インドネシアのテイストだった。

 

私はインドネシアも含めて東南アジア料理が大好きなので調理中からテンションが上がっていた。

 

なんせ久々に嗅ぐエスニックだった。

 

甘くて濃い味は、暑い国では元気の源だ。

 

一発で目が覚める、その後すぐ満腹感で眠くなる。

 

寒いオランダであのテイストは、必要不可欠ではないのだろうが、なんせそっち方面で育ってしまったので舌がエスニックを欲していた。

 

茹で上がったパスタをフライパンに投入するかと思いきや、彼は先にパスタを皿に盛った。

 

そして素麺にしか見えない元気のない色合いのパスタに、茶色いサテソースをおりゃっと乗せた。

 

見た目は、ドーム型パスタにカレーが乗っている。

 

こういう料理を私は食べたことがない。

 

しかし、映画の中で観たことがある。

 

アメリカの高校の食堂で太ったクソガキが口の周りを汚しながら不味そうに食べているアレである。

 

まさか自分がアレを作っていると思わなかったので、「え、今から本当に食べるんすか」と言いかけたが胸の中にしまった。

 

キッチンのカトラリーを入れを開け、

 

彼は無言でフォークとナイフを差し出してきた。

 

私はフォークだけでいいよ、と返した。

 

リビングまで移動する彼の背中を追いかけつつ、頭の中に閃光が走った。

 

かくして、そのひらめきは的中したのだった。

 

彼は「いただきます」と口にしてからナイフでパスタをずたずたに引き裂いた。

 

それはもう思いっきりずたずたに引き裂いた。

 

カチャカチャ音のするナイフとフォーク。

 

ぶつ切れになるパスタ。

 

私は、パスタをフォークに巻きつけることが出来ないくらい笑いを堪えていた。

 

以前、日本の友人と話したことを思い出していた。

 

「オランダ人って昔はパスタをナイフで切って食べてたのよね。日本のレストランでそれ見た時度肝を抜かれたわ。もう流石に海外でそれする人いないけどね」

 

いた。

 

めちゃくちゃ隣にいた。

 

そういえば私にとってここが海外だった。

 

何をニヤニヤしているのだ。

 

フォークにくるくると巻きつけて食べる私の方がきっとおかしいのだ。

 

というわけで

 

「何笑ってるの?」と聞かれたが、「思い出し笑いですやん兄さん」と、はぐらかした。

 

多少驚きはしたものの、郷に入れば郷に従えというではないか。

 

次回はパスタをナイフとフォークで食べてみた動画をお送りしたい。