オランダに住んでいる人(30歳・♀)が送る限りなく異世界オランダ日記。
【ケンタッキー行ってくる!】
私は現在ホステルにて、住み込みで働いている。
そこに集まってきた6名は、インド、コロンビア、スペイン、フランス、ナイジェリア、日本。
一人も出身地被りすることない素晴らしいバランスだ。
奇妙なことにキャラも違うのである。
キャラの違いを飲み会で例えてみよう。
インドの彼は、今日は誰かと飲みに行くと決めていたら、その日ホステルで会う全員を誘う。
「今日飲みに行くんだけど一緒に来ない?」
ここに「行く行く〜!」と便乗するのが私である。
自分で計画を立てて、飲みに誘うのは面倒臭い。嫌だ。嫌すぎる。
誰かが立ててくれた計画に全力で乗っかることが少しでも楽に生きるコツである。
飲みに行って、「メニュー見る?」とすすめると「僕白ワインしか飲まないんだ」と言うのがフランスの彼である。
初対面でも言う。全然言う。
バカ高い鼻をちらつかせながら言う。全然言う。鼻の高さ分けろよ。
「私も行く〜」とふらっとついてきて、飲んでいる最中ずっと彼氏と電話しているのがスペインの彼女である。
多分、こっちの会話についていけなくなったら彼氏と会話をしている。
英語(こちら)とスペイン語(あちら)脳みその切り替えスイッチが焦げ付いていないといいが。
飲みについてこないのがナイジェリアの彼だ。
彼は、お金のかからない宅飲みが好きだ。
先日なんとなく共有キッチンに人が集まって夕飯を共にし(お互い自分で料理したものを食べている)
その際「俺ケンタッキー買ってくるわ!」とダッシュで買いに行ったのも彼だった。
私は心の底から
「なんでみんなが集まるとケンタッキーなわけ?」
と思ったのだが、ほくほく顔でバーレルを持って帰ってきた彼に聞くとこの通りだった。
「僕の家では、親戚が集まったら必ずチキンだったから。いつも爆速でなくなってたよ!オランダの人のポテトフライみたいなもん?」
とすると、友人の家に行って最初に缶ビールと共に開けるおつまみがケンタッキーということなのだろう。
私にとってのケンタッキーはなんだろう?と考えた。
いや、考えるまでもなく即答できる。
ポテチだ。
カルビーのコンソメパンチがなお好ましい。湖池屋ののりしおでも満点だ。
ちなみにコロンビアの彼女は、ここに来てからほぼ毎日飲み歩いている。
この記事を書いている際も、「おはよ〜」と眠たい目を擦りながらキッチンのゴミ箱にビールの空き缶を3つ捨てていた。
弱冠26歳、酒豪と呼んで差し支えなさそうだ。