オランダに住んでいる人(30歳・♀)が送る限りなく異世界オランダ日記。
【スーパーに行ってセルフスキャンした時に仕事中の感覚になった】
オランダの都市部にて、今日は精神的に参っているので散歩してきたら、耳が取れそうなくらい寒くなった私がお送りする。
先日、郵便局で働き始めた。
アプリで見つけた日雇いのバイトだったのだが、なんと次の日から登録してもシフトを外されるようになってしまった。
心当たりはある。
決して誰かのアマゾンの箱を”なんか洗剤が入ってそう”と開けてしまったとかそういう話ではない。
初日に、局長っぽい人に「あれ?君オランダ語喋れないの?」と見つかってしまったことが原因だと思われる。
その職場、オランダ語が必須と明記がなかったので”抜け道見つけたり!”と応募したのだ。
さて、たった一日のシフトで見えたことを覚え書きしたい。
私が担当したのは、オランダ国内〜オランダ国内の荷物(主にネットショッピング)のバーコードスキャン。
そして国際便のバーコードスキャンだ。
今回は国際便にフォーカスしよう。
まず、21年7月1日からEU圏外からEU圏内に荷物を送る場合、すべての商品に関税を払う義務が発生した。
(施工前は22ユーロ以下なら関税対象外だった)
EUとしては儲かっているのかもしれないが、はてさて現場は、猫1万匹の手も借りたいほど忙しかった。
国際便スキャンの仕事は、”未払い”の袋の中にぎゅうぎゅうに押し込められた荷物たちをスキャンして、この4日以内に関税が支払われたかどうかをチェックする仕事だ。
そう、一つの荷物に対して関税が支払われたかどうかのチェックは4日置きに行われる。
これより早いことは絶対にないと言い切れる。
今のノルマで精一杯だからだ。
ここで私は、以前自分が関税をさっさと支払ったのに全然発送してくれない理由が判明した。
次のチェックは、最短4日後なのだ。
支払われた荷物が自動的にぺカーッと発光してくれるならば救い出せるかもしれないが、残念ながら一個一個スキャンしなければ奴らは答えてくれない。
1時間、2人1組になって目にも止まらぬ速さでスキャンして、3袋開けられるか否かだ。
シフトリーダーの「あと22袋ある」に「もう帰っていいかな?」と思ってしまった。
もちろん、私達以外にも国際便をスキャンしている人はいたが、どう考えても8時間のシフト内に全ては終わらない。
この郵便局が、24時間体制で稼働している意味が分かった瞬間だった。
24時間やらないと、終わらない。
さて、未払いの荷物をスキャンしていて感じたことがある。
私は引きが強い(自称)ので、初めて開けた袋が日本からの荷物だった。
思わずリーダーに「これ読める!」と報告してしまったが、私より長く働いている彼女は「日本からの荷物、結構あるよ」とクールに回答してくれた。
日本からの荷物を彼女と合わせて30件はスキャンしただろう。
ほとんどの荷物が”未払い”のままだった。
違和感を覚えた。
私が関税の支払いメールをPostNLから受け取った時、「やっと来たか!」とすぐさまオンラインで決済したものだ。
この荷物の受け取り手も、決して短い期間を待っているわけではないだろう。
なんで4日も猶予があってまだ未払いなのか。
ひょっとして、荷物が関税の支払い待ちであることを知らないのではないか。
中には”期間超過・返送”の荷物もあった。
そういえば私も、初めて日本から自分宛に荷物を送ったときは、関税の支払いメールが来なかった。
比較しよう。
1)関税の支払いメールをPostNLから受け取った時
日本郵便の”国際郵便マイページ”のアドレス帳に送り先(オランダの住所)と共にメールアドレスを入力していた
2)関税の支払いメールが来ず、いつの間にか最寄りのPostNL受け取り場所(Brunaなどの本屋)に荷物が来ていた時
日本郵便の”国際郵便マイページ”のアドレス帳に送り先(オランダの住所)と共にメールアドレスを入力していなかった
不確定で申し訳ないのだが、これ以外の差異が思いつかなかった。
とにかく私が違和感を覚えてしまうほど、たくさんの荷物が支払い待ちであった。
100%正確ではないが、何かの役に立てれば幸いだ。
尚、より正確な位置情報が出るのは日本郵便の追跡サイトではなく、PostNLの追跡サイトなのでそちらの利用をお勧めする(追跡番号は日本で発行されたもので検索できる)