オランダに住んでいる人(30歳・♀)が送る限りなく異世界オランダ日記。
【リアル絶句】
私はオランダの片田舎のホステルで現在住み込みで働いている。
先日、初めて日本の方が宿泊に来たので嬉しくて夜遅くまで飲み交わしていた。
へとへとになって自室のドミトリー(6人部屋で今は4人いる)に戻ってきた。
例え23時近くでも、部屋にいるのは私一人だ。
ホステルのメンバーはよく夜遅くまでゲスト用のリビングで飲んでいる。
大体1時〜2時がスタッフ用ドミトリーへの帰宅時間だ。
私は、皆が帰宅する頃にはすっかり深い眠りに入っている。
いつものように8時半に目が覚めた。
毛布を畳むため、二段ベッドの下を出る。
上には今週から働いている、19歳のポルトガル人青年がいる。
見た目はリンキンパークの故チェスターベニントンに似ている。
チェスターが寝ている横に、
半身を起こしたブロンドの女がいた。
私は畳んだ毛布をぎゅっと抱きしめた。
誰だ!!!!!!!
誰だ!!!!!!!
誰だ上で寝てるのは!!!!!!!
貴様、私が寝ている上でナニをした!!!!!
よかった、服を着ている。
いや、そういう問題じゃない!!!!!
その日はチェスターと同じ清掃のシフトだったのでダイレクトに「彼女なの?」と聞いた。
「大学の友達!昨日遅くまで飲んでたんだけど、自転車の鍵を無くして帰れなくなったみたいで。だから泊めたんだ」
私は彼より10歳上の人生の先輩としてなにか講釈を垂れたくなった。
「そいつぁ嘘つきですぜ兄さん。チェスター兄さんと一緒にいたかっただけでっせ」
チェスターははにかみながらこう答えた。
「そんなことないと思うよ〜。ほんとになくしちゃったんだよ〜!」
彼が女の嘘を見抜けるようになったら、一緒に酒を飲みたい。
朝、部屋に知らない女がいるという怪談が完成した。