【オランダの病院で働いている 43】
オランダの病院の料飲・清掃・レジ部門にて、とどのつまり何でも屋よろしく働く日記。
先日ブログで紹介したドラッグ依存症だったイタリア人のボス、ミゲル。
彼に関する新しい情報が入ったので紹介したい。
「依存症のフルコンボだドン!」
ミゲルはコカインだけでなく、ギャンブル依存症とアルコール依存症も併せ持っていた。
今は病院のリーダーとして働いているが、病院で職を得る前までは長いこと貧しい人のための炊き出しや、チャリティで集められた服や靴を着て生活していたそうだ。
日本でいう生活保護受給者に近いだろう。
有り金を全てギャンブルで失い、それでもギャンブルがやめられずギャンブルで生計を立てようと画策していた時期があったらしい。
何故私がここまでミゲルのことに詳しくなったかというと、酒を飲み交わしたわけではない。
ミゲルは先日、テレビに出演した。
依存症を克服しようとする努力家として、ドキュメンタリー番組に出演したのだ。
今「またドラッグをやってニュース沙汰になったのでは」と思った君。
もうすぐ彼と働いて半年になるが、ミゲルは一度も遅刻や欠勤をしたことがない。
何なら、新人が配属された日にはシフトに入っていないのに職場にふらっと顔を出すくらいワーカホリックな男、それがミゲルだ。
酒臭かったことも一度もないし、ドラッグやギャンブルの話をされたこともない。
ミゲルはどこかで脱皮したのだ。
かの私が、高校3年間引きこもりだったのに大学には毎日通い出した時のように。
彼の環境が変化したのだろう。
そのいいきっかけとなったのが、我が職場の病院であればいいなと思っている。
ミゲル、普段は私と恐ろしいくらいサッカーの話しかしないので(私の責任である)
今度会ったらドキュメンタリーに感動した旨を伝えねば。