オランダに住んでいる人(30歳・♀)が送る限りなく異世界オランダ日記。
【そんなに好きかよ】
オランダの都市部にて、予約してしまったブースター接種の日に怯えながら生活している。
先日私は友人の車に乗って買い物に出かけた。
移動手段は自転車だけの私にとって、車でスーパーに行けるのは大変ありがたかった。
車に乗り込む前、私は以前何度か見かけていた猫を見つけた。
さっさと車に乗る友人。
ねっこと戯れたい私。
運悪く、猫の隣には自転車に乗るご婦人がいたので、「にゃーちゃんやっと会えたね〜!」と猫撫で声で近づく勇気がなかった。
しぶしぶ車に乗り込みシートベルトをつけたところで、私は言ってしまった。
「猫見てきていい?」
「は?」
は?、を聞こえなかったことにして猫のいた家の入り口まで戻った。
既にそこに"にゃーちゃん"はいなかった。
ひょっとしたらあのご婦人が、自転車の後ろについているカバンににゃーちゃんを丸めて入れたのかもしれない。
そのくらい、たった数秒前のことなのに見る影がなかった。
私は恥を忍んで話しかけるべきだったのだ。
猫と戯れる時間と就職のタイミングは一瞬だ。
逃してはならない。
このことは肝に銘じて、次回のにゃーちゃんとの接触の機会を待ちたい。