オランダワーキングホリデー情報局

オランダでのワーキングホリデー(2021-2022)の情報基地。毎年200人行っているはずなのに全員地球からログアウトしたのか、情報が少ないので立ち上げました。

【間の取り方】

オランダに住んでいる人(30歳・♀)が送る限りなく異世界オランダ日記。

 

 

【さっきと言ってることが違うな】

 

オランダの都市部で、チャリをレンタルしたので小学生の如く無敵の気分で日々を過ごしている。

 

先日、新しいバイト(クリスマスカードの仕分け)の説明会があった。

 

このバイトは師走限定なので、がっと人を集めているのかと思いきや、当日会場に来たのは12名だけだった。

 

200名ほど来ると思っていた。

 

どうやって億千万のクリスマスカードを12名で捌くのか。

 

私の予想だと、色んな派遣会社に委託していて、私は比較的少数のところに応募したのだろう。

 

そうじゃなかった場合は地獄なのでまた報告したい。

 

さて、応募した時も履歴書も英語だったので英語話者が多いと踏んでいたのだが、それはなんと私一人であった。

 

応募者で会議室に入り、出席を取るお兄さんに「りんちゃんは英語でしゃべった方がいいんだよね?」と聞かれた。

 

何か事前の資料を見たのだろう。

 

「若干喋れますが英語の方が得意です」

 

そんなに得意でもないがそう返しておいた。

 

すると、次の瞬間から私に話しかける時以外は全部オランダ語で説明が始まった。

 

しまった。

 

 

スライドとともに紹介されたので、今は仕事の中身を紹介しているな、勤務時間を紹介しているな、などおおまかな予想はできた。

 

その後で「じゃあ簡単に自己紹介しましょう」とお兄さんは口にした。

 

え、まじか。

 

お兄さんの右手側に座る髪の長い女の子も私と似たような表情をしている。

 

え、まじか。

 

いや、私はもっと”え、まじか”なんだよ!

 

隣の男の子が18歳の最年少だと知ったところであっという間に私の番が来た。

 

私「ま、あなたたちが何喋ってるか全然分かんないですけど、多分名前と年齢と何処から来てるかを言ってますね?」

 

お兄さん「そうです(笑)」

 

 

笑いが起こった。

 

-----この出来事をきっかけに芸人を目指しました、と後に言いたいがために芸人になりたくなった。

 

なんとなく緊張したティーンエイジャーと一部の三十路の自己紹介タイム終了後、「ではシフト管理のアプリをダウンロードしてください」の時間になった。

 

「二人一組になってください」でなくて本当に良かった。

 

問題は、そのアプリがAppストアで見つからなかった。

 

オランダ国内で買ったSIMで、オランダで買ったスマホで、オランダのアカウントを使っているのにだ。

 

他に打つ手がない。

 

10分くらい手のひらサイズのストアと格闘した後で、

 

お兄さんから「パソコンでもシフト入力できるよ」と言われてあっさり解決した。

 

アプリが増えるよりパソコンで済ませる方が私は好きなのでありがたい。

 

最後に、届いたメールから契約書にサインをして終了だった。

 

契約書のサインも、ブラウザ上で完結した。

 

筆記はなかった。

 

ステマチック!

 

きっと何年も同じことを繰り返してきたのだろう、スムーズに終了した。

 

ただし、シフトの申請方法がわからない。

 

みんなが帰った後でお兄さんにシフトの提出方法を聞いてみた。

 

「さっきのサイトからカレンダーのページに行って、ここからピックアップするのね。こっちがシフトを組んだらそのシフトが通ったかどうか色が変わって判断できるから、それを見て出勤してきてね。シフトはたまに変わるから朝出る前に必ず確認してきてね。たまに申請して入ってないのに出勤してくる子がいるからそれは気をつけてね」

 

ふむ、大体日本と同じだ。

 

そしてなんとなく私は、このお兄さんが前日急に連絡して「明日入れない?ほんといつもありがとう!じゃあこっちでシフト登録しとくね!一応自分でも変更できてるか確認しといてね!」と矢継ぎ早に喋るタイプの人だろうと予想した。

 

ふむ、大体日本と同じだ。

 

それでもこのわくわくはなんだろう。

 

どう考えても、鼻息が荒い。馬だったらしっぽをぶんぶん振っている。

 

こういうときめきを忘れるところだった。

 

ときめきが目減りして、”どうせどこに応募しても同じだな”、”どこも似たようなこと書いてあるな”と就活していたあの頃を思い出したくもない。

 

ちょっと住む場所を変えてみるだけでこんなになんでも楽しく感じられるとは。

 

たとえ、駅から片道20分自転車を漕ぐことになっても、私はここにきて良かったと感じている。